今回は「Webアプリケーションの自動化について」です。
頻繁にネット銀行の残高を確認しているとか、業務上ネットで同じことをしているとか、ネットで定期的に行っていることを自動化して効率化を図ろうというのが今回の趣旨です。
ネットで行っていることの自動化をする方法の1つに「Selenium」を使用する方法があります。
今回は、「Ubuntu 18.04 LTS」に「Selenium」をインストールする方法を紹介しようと思います。
Seleniumとは
Seleniumとは、Web ブラウザの操作を自動化するためのフレームワークです。
2004 年に ThoughtWorks 社によって Web アプリケーションの UI テストを自動化する目的で開発されました。
元々は Web アプリケーションの UI テストや JavaScript のテストの目的で開発されましたが、テスト以外にもタスクの自動化や Web サイトのクローリングなど様々な用途で利用されています。
Chromeのインストール
Seleniumを使用した自動化はChromeブラウザやFireFoxなどでできますが、今回はChromeブラウザを使用した方法を紹介します。
まだChromeブラウザをインストールしていない方は、下の記事で紹介していますので参考にしてください。
Chrome Driverのインストール
SeleniumでChromeを使うためにはChrome Driverが必要です。 Chrome Driverは、Chromeのバージョンに合ったものを使う必要があります。
まずは下のコマンドでChromeのバージョンを確認します。
google-chrome --version
Chromeのバージョンが表示されます。
次にChrome Driverのダウンロードです。
Python では「chromedriver-binary」という、 WebDriver のバイナリのダウンロードとパスの設定をやってくれる便利なライブラリを公開してくれている方がいるので、これを使います。
公開されているGitHubページはこちらです。
「pip」を使用してインストールしますが、「pip」がインストールされているか下のコマンドを入力して確認します。
pip --version
「Command ‘pip’ not found, but can be installed with:」と表示された場合は下のコマンドでインストールしましょう。python3のpipがインストールされます。
sudo apt install python3-pip
途中で「続行しますか?[Y/n]」と聞かれるので「y」と入力してエンターを押します。
しばらくするとインストールが完了します。
次に、下のコマンドでChrome Driverをダウンロードします。
pip install chromedriver-binary==85.*
Chrome Driverのバージョン85.0.4183.87.0がインストールされました。
Seleniumをインストールする
下のコマンドでSelenimuをインストールします。
pip install selenium
動作確認
下のサンプルスクリプトをテキストエディタなどに張り付けて保存、実行してみましょう。
#!/usr/bin/env python3 # -*- coding: utf-8 -*- import chromedriver_binary from selenium import webdriver from selenium.webdriver.chrome.options import Options options = Options() # options.add_argument('--headless') options.add_argument('--disable-gpu') driver = webdriver.Chrome(chrome_options=options) driver.get('https://www.google.com') print(driver.current_url) driver.quit()
実行すると、Chromeブラウザが起動してすぐに終了します。
ターミナルにはURLが表示されています。
これでSeleniumのインストールは終了です。
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